寝ている時にふと体がどうなっているか感じ取れるかいろいろと注意を向けてみたところ、どうも自分は服や寝具が動いていて擦れたり、寝返りをうとうとして体に力を入れたりするタイミングでしか自分の体のことを感知できていないっぽかった。実際には動いてなくても、動かそうと力を入れるそのタメみたいなのはわかるけど、これは実際に筋肉が少しずつ力を放出するために動いているのを感じていたり、力はすでに加わっていて抵抗を感じているのかわからない。自分の腕や足がなくなっていても気がつかないということはありそう。首がなくなっていたら、と考えたけどその場合無くなるのは体の方になるんだろう。
寒い部屋に入ると皮膚の表面の感覚がはっきりとある。体が冷え切っても体の芯の方と表面の方の温度差が、厚みのある体の感じを与えるように思う。皮膚が泡立ったり、暑い部屋では逆に湿気に対抗するようにぶわっと汗を吹き出す感覚がある。
いまの室温は体温より10度以上低いはずだけど寒い!ってほどではない。自然に発熱する人体の体温が自然に放出されてバランスするあたりで「寒くも暑くもない」となり、送られてくる感覚が止まる。肌には温度センサーではなく、「ちょうどいいかどうか感じるセンサー」が代わりに実装されているように思う。
ごろりと寝返りを打ってタオルケットを巻き取ってみると、途端に体の存在を感じる。しばらく動いてなかったので動かした筋肉がちょっとギシギシする。枕と首の角度で首に少し力が入っていたり、捩れに対して腰が引っ張られているのがわかる。この姿勢をしばらく続けているとやっぱり何も感じなくなるんだろう。センサー値の変化の移動平均取ってるとかそういう感じなのかな。