見た。面白かった。現代的で丁寧で綺麗な作りである。
そして全体が長回しの一カットで構成されている。構成というかそうなっている。
それを知っていたので見ている最中、映画のストーリーだけでなく「えっこれほんとに途中でカットしないの」とハラハラしながら見ることになった。爆撃を受けて真っ暗になったりして暗転する箇所が何箇所かあり、「これズルでは!?」と憤ったりしていた。でもマジでカメラはぬるぬると動いて伝令に走る主人公たちを淡々と追いかける。追いかけるということはつまり基本的にはリアルな時間経過感が全体にある。でも意識を失ってたりとか、車に揺られていて時間感覚が曖昧になるシーンがあったりとかで、カメラに映ってないところで場面転換っぽいことがうまく処理されていたりする。見ていると騙された気分になる。すごい。最後の突撃シーンは確かに圧巻。絵作りだけではなく、ここまでカットせずに長回しで来たことを知っている観客としては、えっこれほんとにやるのという驚愕があって、まあとにかく終わった時はほっとしました。
