読んだ。よかった。
いつの間にかKindleで舞城王太郎の本が買えるようになっていた気がする。ちょっと前までビッチマグネットとあと何作かしかなかった気がする? 気のせいかしら。とにかく、気が付いたらいろいろ入荷されていたので、未読で気になっていた本作に手を出した次第。
ホラーなのかな。村上春樹「アフター・ダーク」のような、肩越しや部屋の隅から人を観察するような主観だけどもうちょっと人格が付与されている。怪異と接する瞬間の唐突な怖さが小説とは思えないリズム感で迫ってきて面白い。もともと舞城王太郎の文体って音で聞こえてくるような語り口だからなのかな。それにしては登場人物の造形が面白いので、単に怖い、ぞっとする、という読後感ではないのだけど。