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日記だよ

映画「若おかみは小学生!」途中まで

途中まで見たけど途中で止めている。

居間で見てたんだけど、つまんないので別のにしろ、と物言いがついた。

曰く、女将成分が足りなさすぎる、着物の着方とか扱いが気になる、子供の振る舞いが不自然すぎる、などなど。そんな感じで、妻が途中で「見たくない、受け付けない」と暴れ出したのであった。自分はけっこう「最後まで見たらもしかしたら良くなるかもしれない」と試聴するタイプではあるのだけど、妻は結構途中離脱ポイントがある。わりと「無邪気さを全面に押し出して空気読まない女児」がどーんと出てくると否定的な見方をすることが多いように思う。あと「めそめそ・ナヨナヨした男が主人公」も途中で切られるケースが多い。鬼滅の刃は「独り言が多い・前向きすぎる」のであまり好きじゃなかったらしい。難しい。最近だとダンジョン飯とかは大好きだったようです。フリーレンはみんなテンション低いのであんまり好きではないらしい。

若女将の話ですよ。

まあ、いきなり両親を事故で失ったにしては主人公の精神が安定しすぎなんじゃないのとか、そして家を出て祖母の家に厄介になるとかの立場とかそれを誰がどう決めているのか、みたいなそういうディテールがほとんどなくて不自然だ、というのは自分も引っ掛かりがあった。

もしかして後半に進むとその違和感がスカッと解決するのかもしれないとか、もともとはもっと長いお話を2時間に詰め込もうとした結果エピソードを端折りすぎているのかもしれないとか、そういうことを考えながら見ていたが、まあ、そういう先読みとか裏読みが必要な時点でダメだ、というのがあるらしい。それもわかる。

週末・秋田市・潟上市・大潟村

土曜日

町の方まで外出していた。町というのは秋田市です。

千秋公園の中の施設でやってた古道具市を覗きにいった。そんなに大規模なものではなかったけど、思ったより人が出ていて妙なアンティークがいろいろあって楽しかった。自分はレコードを何枚か買った。妻はカエルの置物を買っていた。

隣接した図書館はけっこうよかった。やはり大掛かりなものではないし、ピカピカの最新設備って感じでもないのだけど、雰囲気が好きです。石川達三記念室がどーんと設置されていて、そうか、そういえば秋田の文学者といえば石川達三がいたなと思い出すなどした。第一回芥川賞作家です。ただ受賞作読んでないんだよな。高校の頃教師に勧められて青春の蹉跌のだけ読んだ覚えがある。

その後、「エリアなかいち」ってところに車を停めた。60分100円。秋田駅周辺駐車場そこそこいっぱいあるにはあるけど、一箇所に停めてぐるっと回るにはちょっと広くて不便なような印象はあるよなあ。

「パリの蚤の市 in Akita」ってお店と、「小松クラフトスペース」ってところに立ち寄る。アフリカの泥染の布とか、得体の知れない子鹿の足のペーパーナイフとかを買ってきた。

  • パリの蚤の市 in Akita - Instagram
    • 謎の小物がいっぱいあった。店主の机には懐かしのAppleの透明なスピーカーセットが置いてあった。
    • 入り口の廊下に分厚い板がいっぱいあって妻がテンションあがっていた。
  • 小松クラフトスペースホームページ
    • 着物屋さんなんだけどアフリカの民芸品とかを取り扱っていた。たまに民族楽器の演奏会や怪談の集いみたいなことをやっているらしい。
    • 旦那さんが道祖神の研究している。

駐車場に隣接した「なかいちの商業施設」ってとこでは野菜の産直販売とか地元の新聞カフェスタンドがあったり、仏壇と中古レコードショップが並んでいたりした。この並びには何か意図を感じる。通路の片隅では、謎の毛皮商人が200万円のジャンパーを「お兄さんきっと似合うよ!」と勧めてきたりして気が抜けない。

お昼には親子丼を食べた。

究極の親子丼と極上の親子丼があった。極上の親子丼は炭火焼き鳥が普通の親子丼の上にさらにトッピングされて、さらに比内地鶏の卵黄が乗ってるみたいな感じ。美味しかったがちょっと割高かな、という気もする。観光地価格ってほどでもないが。

なかいちではジャム工房のらのママレードが売っていたので大喜びで妻が買っていた。自分は知らなかったんだけど、ちょっと有名らしい。

秋田県羽後町で見て楽しく食べて美味しいをコンセプトに色々製造販売している農家です

日曜日

かねてより気になっていたパティスリー・パルテールで昼食を取りにいく。けっこう混んでるかなと思ったけど2階席が空いていてよかった。

ミートドリアを食べたんだけど、ミートというか夏野菜ドリアって感じだった。夏野菜かなと思ったのは、つまり茄子とトマトとブロッコリーがゴロゴロと入っていたからです。

そのあと隣接した小玉醸造に立ち寄った。潟上市の酒蔵ということで、お世話になっております。

試食ですよと出してもらった味噌汁がすごくよかった。味噌を伸ばしただけで出汁や具は特に入れてない、ということだったが、完成した味噌汁の趣があった。冷凍庫に余裕があれば買って帰ったものを。残念である。甘酒も美味しかったな。代わりに白だしと玄だしを購入。あと日本酒を少々、醤油を少々。塩を少々。

野菜を買いに大潟村の道の駅まで足を伸ばしたが、あんまり野菜がいいのがなかった。やっぱり朝来ないとダメかーと納得し、しかたがないので八郎潟干拓博物館を覗いてきた。日本第二の湖だった八郎潟をガッと干拓して巨大な農地というか村を生み出す大事業が俺の生まれるずっと前になされていた壮大さにビビる。青函トンネルといい、昔の日本はめちゃくちゃすげえ土木工事やってたんだなあ。国土改造などの激しい題目もあながち外れてないんだなあ、そりゃパトレイバーの未来予想でも東京湾埋立工事を想像するよなあ、などと感慨が色々ありました。そもそも、自分は秋田生まれなので知識としては知っていたけど、妻はそもそも八郎潟がもそもそ湖でそこを農地にした、という事実自体を知らなかったらしい。

冷静に考えるとすごいよね。まず日本地図でぱっと見てわかるサイズの陸地が新しく生まれるのがすごい。この広さの、海抜0mより低い地域を一箇所の水門が守っているのもまたすごい。

そのまま八郎潟をぐるっと回って男鹿半島の北側から男鹿のいとくへ立ち寄って生鮮食料品を買い込み、帰宅した。

アテをいろいろ作り、小玉醸造で調達した日本酒を飲むことにする。

最近Twitterで自炊がどうのこうのって話題がちょっと盛り上がっていたけど、自炊でなければどうしてもうまくいかないことがあって、たとえば出先で買った酒のアテを試行錯誤する、みたいなことは普段から自炊してないとなかなか難しい。なぜかというと調味料とか器具が不足するからです。

この夜は春のウドが最高の仕事をしていて、小玉醸造白だしと和えた穂先がめちゃくちゃ美味かった。これと春の番外酒を合わせて大満足である。

すごいな、と思ったのは、献立が見事に酒とマッチしていたことで、

運転手であるところの妻が、試飲した俺の感想を聞いて献立を構成したんだけど、完璧すぎるので実はこっそり飲んでたんじゃないかと疑うくらいであった。いちおう、何種類かお酒を食卓には出したんだけど、結局この日買ってきた太平山がベストマッチで他の酒は出番がなかった。

日本酒は料理との組み合わせがあるじゃないですか。どちらが主でどちらが従か、という入れ替わりもあるし、食卓で温度変化がある(食事は冷めていくし酒は室温に近づいていく)ので、いろいろ料理を並べると一種類だと不足することが多いんだけど、この日に限ってはそういうことはなくて後世に語り継げる代物だと思う。いやいや。よかった。

しかし考えてみれば、この食卓は小玉醸造の醤油、白だし、玄だしで主な味付けを行っている。あと味道楽の里ね。そしてワラビとウドと春の山菜なわけです。そりゃ小玉醸造の春の酒に合わせたら合うに決まっているのではないか、という疑惑がある。ということは、他の酒蔵で作っている加工品などで食卓を設計すれば、また違う世界があるのでは...? 日本の食卓は味噌、醤油、出汁、味醂、砂糖、塩でだいたい決まっているわけだけど、その半分くらいは醸造所から出てくるわけであるから、揃えたら馴染むのは真理なのではないか...?

映画「ジョン・ウィック」

見た。全編ひたすらジョン・ウィックが殺しまくる話だった。

説明的ではないスタイルなのかなと思っていたけど別にそんなことはなくて、「伝説の殺し屋」とか「昔の馴染み」「中立地帯として暗黙の掟のあるホテル」みたいなちょっと記号的かなと思う要素をどんどん投入してくる。ああ、そういう作りなのね、とわかる頃にはジョン・ウィックは復讐マシンとして犯罪組織を半分くらい破壊している。

アクションがけっこう殺伐としていて、カンフーでビシバシ戦う感じではないのが良い。打つ、殺す、刺す、殺す、投げる、殺す、みたいなテンポで戦闘していく。

犬で始まり犬で終わる映画だけど犬は死ぬ。つらい。

物欲メモ

リビングのオーディオ方面

リビング以外・その他

  • クラシックなアンプ
    • ビンテージスピーカーを鳴らしたくて一台欲しい。
    • 鳴らすものが現代風のものではないので古いやつでいい。
  • 安定電源
    • 試してみたい、系ではある。

雷の季節

冬、雷が元気になりまくってるのは大雪の予兆らしい。

春は春で春雷という季節の言い回しがある。雪が溶けて、風と雨と雷が降ってくる。風が強いので天気が移るのも早い。ついさっき、昼だというのに本も読めない暗さだったのが、さっと日の光が入るようになる。油断して外に出るとまた降ってくる。

冬は風の音はしても雪の気配はそんなにわからない。もちろん、叩きつける土砂みたいなものはあるんだけど。雪は音を吸うので、無音、というイメージがある。それに対して雨は世界中がパラパラといろんな素材の音を立てている。

雷は空気が裂ける音、遠くで轟く音、それに地響きといった重なりがあるけど、テクスチャとして風、雨、霰といった硬い音がある。

つい最近まで冬だった。雷といえばしんと静まり返った夜にドカンと鳴り響く感じだったのが、今は真昼に、雨の中で鳴る。

今日は朝から雨足が激しい。激しい音は聞こえず遠くから地面を伝った振動が低く聞こえてくる、そういう存在感の轟が夜明けごろには続いていた。昼頃はもっとすぐ近くで雷鳴が落ちていた。リモートワークのテレビ会議で相手の声が聞こえなくなるくらいの勢いで雨粒が屋根を叩いている。雨粒が大きいのがわかる。風があるのもわかる。ざざっ、ざざっとリズムがある。

うるせえなあ、と思いながら音楽を聴いていた。ふとアンプの音量を絞ったら、外から音が聞こえない。代わりに日が差している。

もうすぐ春ですね。といった風情。

映画「死刑台のエレベーター」

見た。

美しい映像と、憮然としたフランス人の演技と、情緒的にすぎるマイルス・デイビスの音楽は大変よかった。

けど、冷静になって考えてみれば物語としてはまとまりがない部類なんじゃないか...? エレベーターに閉じ込められるという出来事の意味合いがホラーやスリラーの小道具かなと思っていたらそうでもなくて、当初考えていた思惑がどんどん壊れていくタイムスリップ的な現象なのだ、とわかるのは中盤以降。奥さん、あんたジュリアンをそんなに愛していたのや...という結末なのだが、いやいや結婚した旦那を愛してやれよと思ってしまうし(おっさんの視点)、愛に過去がないために振り返ってわかるという記号的なものになっている。いや、記号的と感じてしまうのは自分の側の情緒の問題だろうか。愛されている人には愛されるだけの理由が必要、というのは悪い感覚だと思う。愛するのは愛する側の行為であってそこには第三者の審判は立ち入る余地がない。

とはいえ、「美しい映像と、憮然としたフランス人の演技と、情緒的にすぎるマイルス・デイビスの音楽」が加点ポイントとして大きいためにこれはいい作品だと思う。特に音楽、以前に「死刑台のメロディ」と間違えてレコード買ってしまったこととは関係なしに素晴らしい劇伴だなと。

JBL SA750のリモコンの蓋が開かない問題 -> 解決

audiounion-ochanomizu.blog.jp

これでした。素晴らしい記事すぎる。ありがとうございます。

滑り止めぽい加工がされてるあたりを抑えても意味がないとかひどいぜ。(もうちょっと下の方、何も加工とかがないつるっとした真ん中をぐっと抑えてずらすとうまく開く)