うるせえなあ朝っぱらから、と思う。
枕の下から携帯電話を引っ張り出す。
見れば祖母から、
珍しい。
こんな朝早くから電話なんて、なんか良くないやつかな、と胸騒ぎがする。
「はい」と電話に出たが、寝起きの自分の声が耳に飛び込んできて、
そこで夢だと気がついた。
電話の音は目覚ましのアラームだったらしい。
着信履歴もない。
なるほどな、と思ったけど、祖母はずいぶん前に亡くなっているので、何やら不安になる朝だ。
仲よくて大好きだった祖母・・・というわけではなり子供の頃から折り合いが悪く大学出たあとは数えるほどしか顔合わせたことがないくらいの距離感だった人なので、思い出すきっかけもなく謎である。
妻に話したら「なんの用事だったんだろう」と、また怖いことを言うのである。