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日記だよ

映画「グランド・ブダペスト・ホテル」

見た。絵も音も演出も全体的に面白かったが、なんかまとまりが良すぎる気がする。楽しく見て納得して見終わった後になんか物足りない、という気分になっている。なんだこれは。

Wikipediaからあらすじを引用する。

本作は架空の中欧の国ズブロフカ共和国を舞台とする。 劇中冒頭、現代。ズブロフカのオールド・ルッツ墓地に眠るある国民的作家の墓の前で、女性が彼の著作『グランド・ブダペスト・ホテル』を読み始める。次に1985年に生前の彼が、この作品は1968年8月に、ズブロフカ国内のアルプス麓の町ネベルスバートにある、かつて栄華を誇るも今は寂れた「グランド・ブダペスト・ホテル」に滞在中に聞いた話が元であると解説する。そして、その1968年に若き作家が、ホテルのオーナーで移民から国一番の富豪となったゼロ・ムスタファとの出会いが描かれ、そのゼロから聞いた話として、以下、小説の基になったホテルボーイ(ロビーボーイ)時代のゼロと、その上司で初代コンシェルジュであったグスタヴ・Hの物語が展開される。

ゼロの俳優はいい顔している。目がギョロっとしていてとぼけた風合いがある。アガサの赤いアザも可愛い。遠目に描かれる絵画のようなホテルや山の上の施設の風景とか、列車の旅の車窓の向こうとかは本当に美しく描かれている。会話劇も軽妙で洒落ているし、活劇もあるし、ミステリ仕立ての事件の展開も刑務所の雰囲気も興味深くはあるんだけど、どれも淡々としていてあれよあれよと展開していくから、印象に残りづらい。

ロープウェーの乗り継ぎとかスキーチェイスはかっこいいしケーキ屋の逢瀬もセンスいい構図だと思うんだけどなあ。