0xf

日記だよ

映画「キンダガートン・コップ」

見た。順当に面白かった。

「ああ、知ってる知ってる。シュワちゃんが妊娠するやつでしょ」と思い込んでいたらそうではなく幼稚園の先生になるという話だった。あれー。(それは「ジュニア」だった。奥が深い)

全体的に主人公(若いシュワルツネッガー)のキンブルさんが頭おかしいやつですごい。犯罪者クリスプを執拗に追いかけているんだけど動機がいまいちわからない。そうとう陰湿なサイコ刑事ぶりを冒頭で見せつけるけど後半はそんな感じが全くしなくなる。最初のメチャクチャなあいつはいったい...?

社会問題的なフレーバーとして離婚と母子家庭、金をむしろうとする警察、金で動く司法みたいなものを並べているがどれも深掘りされるものというより舞台装置である。この割り切りは爽快ですらある。

悪いやつも怖いおばちゃんと衝動的なドラ息子であって、悪さもわかりやすい。強いて言えばおばちゃんの気持ちが何もわからない。本当にわからないのだ。息子に甘いのかというと、まあ、甘いんだけどシビアに見ているし、なんでもいうことを聞いてあげるとかそういう感じでもない。金持ちで、人を雇って殺しをさせるし自分で人を殺すのにも躊躇はない。そしてどんな人なのかこれっぽっちも描写されない。すごい。

キンブルにいい顔をしない幼稚園の先生も裏表ある感じではなく、役立たずかと思われた同僚の女刑事もちゃんと仕事してるし、子供達も特殊なややこしい設定の子は出てこない。ストレートな話作りで、なんというか感動した。よく「ドラクエをはじめて遊んだ若者が、魔王が人類を攻めてくるラスボスだなんて新鮮! と言っていた」みたいなのを笑ってしまうが、同じような感慨な気がする。