読んだ。良かった。
いつも(?)と趣というかタッチの違う短編集で、登場人物の現代性が強くなった気がするというか、短編単位の収まりが悪いというか、という読み初めだった。けど、最後まで読むと確かにいつもの恒川光太郎先生だ!と納得。このつながりは作品によるものなのか、自分の中の恒川光太郎回路(なにそれ)が起動するまで時間がかかるという話なのかはわからない。
読書する時、最初一時間くらいリズムがとれないことありますよね。ありませんか。そうですか。
妖怪的な存在、同種であっても同一とは限らず、同種であっても個性があり、人間などとは異なるが起源がある。みたいなテーマが作品としてあるわけではないんだけど、バーチャルにそんなことを考えさせられる短編集だった。書き下ろし作品に出てくる坊さん、直接の人物描写はぜんぜんないけど、映像化するならいい声優とか役者が割り振られるやつだ。キレが良すぎる。