プロジェクター + 5.1ch環境が良い感じになってきたので好きだった作品を見直すなどの活動をしている。
キルラキルを見直してよかったのに気をよくして、マイオールタイムベストアニメの一つである巌窟王を再視聴。
昔は32インチのテレビとか通勤中にiPhoneで見ていたものですが、デカい画面とデカい音響で視聴するとグッとくる系の作品ではあると思う。絢爛な映像表現とかすごく丁寧に録音されてるっぽい音響をぜんぜん享受できていなかった。（配信の映像ソースが解像感低いのがもったいなさすぎるというのはある）
全体的に声優の演技がめちゃハマっている。モンテ・クリスト伯（声: 中田譲治）の喋りがとにかく良いので低音がしっかり出るスピーカーで聞かないとこれはいかんです。現代の高品質なヘッドホンでも良さそうではある。
原作の（今だったらストレートにざまあ系みたいに扱われてしまいそうな）陰惨で爽快な復讐譚を、復讐される人間の家族から描くという構図がすごくよいし、過去と現在のそれぞれの三角関係の演出も美しいと思う。登場人物たちの掘り下げ方も過剰なところがなくて、人と立場の距離感みたいなやつが全体に緊張感と不自由さを生み出している。ぺッポとかフランツの感情の機微の表現もな...フランツ...ウッウッ
以下蛇足
いやね、ほんと最高だったんだけど、
「結局は巌窟王お前なにがしたかったのや..」
そこだけがどうも納得いかないやつではある。千年間辺境の監獄に幽閉されていて、暗黒街に千年間伝説が残るほどであって、死んだ後でもその名を調べるだけで処罰されそうな大禁忌にしては、人間臭くエドモン・ダンテスに対して同調的というか、素直な復讐の支援者にすぎない立ち回りなのではないか。いやこいつがあまりにも強すぎると本筋がメチャクチャになるのもわかるんだけど....。巌窟王の話ではなくエドモン・ダンテスの話なので脇役でいいんだけど...。
好きなキャラクターはパティスタンです。こういう脇役が物語をビシッと締めていると思う。めちゃくちゃかっこいいよね。いつも裸ジャケットなのに誰も格好に突っ込まないのが気になりすぎる。
