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日記だよ

個人のリスク回避意識をチームの問題にすり替える

「節子、それ先読み違う、裏読みやがな」みたいなのを本人が当然のリスク管理だと確信しているやつにどう差し込むかという思考の気まずさとか、気後れ感がある。たぶん、多くの楽観的現実主義者は現実を見ろと大きな声を出す防衛的な悲観論者を見てそう思っているんじゃないか。とはいえ大きなお世話って気もするし責任取れるもんでもないけど、しかし。

心理的安全性という概念が近年流行っている。これ、どうも自己防衛意識が疑心暗鬼を生み袋小路に陥っている人に対して、ゆるやかに「お前の言っていることは間違っているがそれはチームの問題なのであり、お前はチームを構成するメンバーであるので他責化せず問題解決を目指して取り組まなければいけない」といいたいマネージャーがすがる誰も傷つかない論理なんじゃないかって気がしている。これも裏読みには違いないのだが、もとの研究はさておき、便利に利用されるのはそういう背景があるのではないだろうか。そう考えてしまう。

自己防衛本能のアンラーニングがスムーズにいくといい。「お前、守りに入って思考が歪んでるよ」と指摘されて「ありがとう!そうか、直すよ!」となる人あんまりいないと思うからなー。それはチームの問題なんだよ、Googleだってそう認識して取り組んでいるんだ。というガイドは権威の力を借りてる感じはするけど、有効ではあるんだろう。「あなた」個人の問題にせず、「私たちのチーム特有の問題」ともせず、人が集まって普通にやっていくとそういうことが起こるので解決に向けて取り組んでいこうぜ、とする。一般化されると安心する心理もありそう。