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日記だよ

新卒でエンジニア入社した僕が気をつけていること

というタイトルの記事をいくつか見かけたので便乗して書いてみる。

かれこれ15年以上はこの辺の界隈の仕事しているので、何を気をつけていたか、と振り返ってみるけど、まあなんか死なないように頑張ってきました、という感じである。そのときそのときで仕事を楽しもうとはしていたように思う。

今もなんとか生きているのは、楽しもうと言うマインドがあったからだろう。「圧倒的な」とか「努力」とか「何かを心がける」とかは特に思い当たる節がない。人に胸を張れる向上心みたいないいもんは持ってないが、代わりに機能してたのは天邪鬼精神とか好奇心だったのではないか。

大学卒業するまで、アルバイトとかを含めて「仕事」なんてことはしたことがなかったし、上京してから特に仲良く会話をするような他人も、実家との関わりもなかったし、本を山ほど買えるような収入でもなかった。仕事外の人間から得られる情報が少なかったので、仕事場で得られる情報にフォーカスして、まあまあ真面目に向き合っていたような気はする。

その結果、人月商売のSI下請け業では個人の技能向上といい感じに噛み合ってプログラマ・エンジニアの収入をあげるインセンティブはない*1なという結論になって、Webプログラマーとして転職するに至るのだけど、……いまプログラミングやシステム開発に興味を持っている人であればそのあたりのビジネスモデルからくる構造や業界相場など簡単に情報が得られるので、自分の頃よりは素早く戦略的に判断はできそうではある。

自分のことを考えると、判断が早かったからといって転職をすばやくしていたかというと、どうかな、という気持ちもある。

新卒で入社した会社には五年くらいいた。五年で見切りをつけたとも言える。人によっては、早めに判断をしたら、途中から現在の仕事ではなく未来の自分に必要なものを考えて学習に時間を使ったりするだろう。受験勉強みたいに。でも、自分はないだろうな、と思う。今必要なことでないとテンションがあがらないタイプなので、「今の仕事は限界があるので、将来の自分のために今勉強しよう」だなんて思うはずがない。結局、実務的な面での開発能力を中心に育てていっても社内で評価はこれ以上されないな、という感覚が発生するまでは転職はしなかったことだろう。面倒だし。つまり、情報感度とかキャリア意識なんてのは全くなかった。

ここまで書いていて、自分が気をつけていることって何かなって改めて真面目に考えてみると、「自分の持っている道具を整理する」とか「自分にできることは何か考える」ことは気をつけているかもしれない。値段をつけるのは他人なので、こちらとしては商品説明できてればええだろという発想である。これはまあまあ若手のうち、年収が低いうちの話であって、オッサンになってくると取り組む問題の難しさ、圧倒的な正確さとか速度とか量とか、あるいは相手よりも詳しく相手の問題について理解しているなど、売り込みポイントが必要になってくるとは思う。そういうゲームの変化も含めて、まあまあ楽しんで生きているので、最初に書いたように「そのときの仕事を楽しむ」は現在でもできてそう。

*1:ビジネスの根幹として高く評価する理由がない