ビープラウドさんの勉強会、けっこう変化球だなと思った。ソフトウェア開発や運用の現場と「働き方」はそれなりに衝突と妥協の多い話題だからなるほどという気もする。
自分がこのタイトルに目を惹かれたのはしかし勉強会自体にではなく、タイトルの問いかけそのものであった。自分は実際のところ、週5の8時間働いているのだろうか。つまり、自分の時間を消尽し企業に8時間の労務を提供しているのだろうか、と真面目に考えるとまあまあ疑問である。
明らかに俺は連続で8時間労働できるような真っ当な人間ではない。15分集中して事務仕事をしたらやる気を回復させるために30分本を読んだりしている。「今日はまともに仕事にならないので手元環境を全部バージョンアップする日!」と決めることもある。時間でいえばどう考えても1日8時間なんて労働活動しているはずがない。とはいえ、朝起きて8時から夜の12時まで飯を食う時間以外はずっと一つのトピックに取り組んでるようなこともあるわけで、「1日N時間」とならすこと自体にあんまり親和性がない。
趣味を実益に沿わせようとする力は働いているのを感じる。インターネットで面白いものを見かけるたびに心のメモに「次のあの会議でこれを紹介しよう」「社内のあの問題に対するいいアイディアになるかもしれない」と書き込むことは多いし、週末の暇つぶしにパソコンに向かって「こういうツール作ってみると面白いと思うけどせっかくだから社内で使えるものを目指そう」などとやっていることも多い。
ではその時間は「週5の8時間」とはどう関わっているのだろうか。関係ないのだろうか。仕事で必要な勉強は会社で行うべき vs 仕事として机に向かって勉強なんてできるわけないでしょみたいな話題にも通じている気がする。あるいは副業規制やコロナ下における私生活への言及などとも近しい話なのかもしれない。
もっとも、自分が「仕事している」と公称している時間でいえば、家人からみたらもっと長い可能性はある。技術系のドキュメント読んだり書いたりアラート見たりプレゼン練習している時間などもぜんぶひっくるめて仕事だと見られているだろうしなぁ。職場スコープに存在する時間を「仕事」とするかどうかの問題ではありそう。