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日記だよ

映画「グッド・オールド・サマータイム」

見た。よかった。

最後の最後であっさりと落としたのは少しばかり納得いってないけど、文通をしながら実際には相手を知らない2人のすれ違いに「お前! お前! そうじゃないだろ! お前!」と視聴者がヤキモキするバランスは非常にうまい。冷静に考えると主人公のアンドリューの行動ぜんぜん一貫してないんだけど、でも見ながら「わかる...わかるぞ...バカなんだろお前...でもわかる」となってた。

ミュージカルに類する映画だけど、おもな舞台が楽器店であったり、バイオリン演奏のオーディションを受ける女性の物語がサイドストーリーになっていたり、演出で結婚式の余興で歌の披露をしたりするので、突然歌い出すシーンが展開に組み込まれている。社長がムッとすると下手なバイオリンを社長室でギコギコする設定があったり。下手な演奏に対比して美しい歌声が示されてみんなで聞き惚れるのが自然に見える。楽器店にお客さんがやってきて、楽譜を物色して「これはどんな曲なんだい。歌ってくれよ」と言ったりするのも面白い。「いいわよ、ねえあなた、伴奏をお願い。流行の歌ですから、きっと気に入りますよ」

これらは当時ごくありふれた風景だったのだろうか? 私書箱の扱いとかね。異界感がある。それにしても冒頭の出勤シーンの主人公のドジっぷり、そんなアピールすることなくない? と思い返すと。別にドジっ子じゃないじゃん...。基本的にはみんな「少しばかり抜けていて愛すべき早とちり」なんだろうけども。