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日記だよ

映画「ヴァチカンのエクソシスト」

見た。プライムビデオってやつでな。前半は良かった。

ちょいちょいXで話題にあがっているのを見かけて気になって、という経緯なんだけど、役者がリッチな感じは確かにするものの、見終わってみたら別にいつものエクソシストものだな、という感想だった。憑依・被害・謎解き・信仰と悪魔の戦い。強いて言えば二人組のエクソシストコンビの誕生、みたいな、大長編ストーリー前日譚という印象。

もともとは実話ベースとされている回顧録をもとにした作品であるが、それをもって実話ベースであると言い切るのはちょっと怪しいものがあると思う。

本作はローマ教皇に仕え、2016年にこの世を去るまでに数万回の悪魔祓いを行ったと言われるアモルト回顧録に基づく真実の物語だ。時は1987年7月、スペインのサン・セバスチャン修道院を舞台に、アモルト神父が最強の悪魔に憑依された少年とその家族を救おうとする。

導入部の豚が一番よかったと思う。

それにしても、類似の映画いっぱい見てはいるのだが、悪魔はなんか人間に対する害意の表し方もうちょっと説明があるといいと思うんだよな。取り憑いた人間が死んでしまうのは別に目的ではないっぽいし、立場があって強力な堕天使がなんでそこらへんの家族を追い詰めるなんてチマチマしたことしてんのかとか、超常的な力で人間を宙に釣り上げたりふっ飛ばしたりできるならあっさり殺せるでしょ(実際ガス爆発とかも誘導してそう)と思うのに直接害を与えないのとか。そのあたりに説明がないのでいつも納得感がない。「この悪魔どもはなんでこんなことしてんの」が疑問として物語を楽しめなくしてしまっている。全ての正体が不明なうちは楽しめるんだけどなあ。そこを「わからないこともいろいろあるが、実話ベースなので...」と押し切るのはよくないと思う。まあ、こういうことなんだ、と断定するのはそれはそれで問題があるのかもしれないが。