見た。なんだこれは。
相当キレた農場の女の子パール、女の子というか結婚しているけど(何歳くらいなんだろ)。旦那ハワードは戦地に行っている。お父さんは病気で目しか動かない。お母さんは抑圧的で怖い系。たまに町に行って映画を見るのが楽しみ。パールはスターになるのを夢見ているけどお母さんは許さない。という物語の外形とはちょっと異なる展開がある。
劇はスペイン風邪の大流行している時期で、人々がみなマスクをしているのは興味深い。「町から病気を持ち込まないで!」とヒステリックになる母親とか、「知り合い? 最近はみんなマスクしてて顔がわかんねえ」とぼやくおっさんとか、新型コロナの蔓延したこの時代においては「わかる」となるシーンなんだろう。
友達の、「私をハワードだと思って本当のことを全部言ってみて!」からの、こんなはずでは、という途方に暮れるところが山場だとは思うんだけど、見てる方も途方に暮れるしかない。
ラストシーンの笑顔が説明できない凄みがある。よくこんな役者(なのか演技なのか)がいるものだと思う。最後の顔はほんと夢に出そう。