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日記だよ

和室サウンド

ヤフオクで入手したスピーカーを和室に設置した。1960年代の製品ということで50年以上経った年代物です。

スピーカー、アンプ、フォノアンプ、レコードプレーヤーで合計6万円くらい。アンプはAirPlay2とBluetoothスピーカーが兼務できて光入力とUSB入力を持っている。真空管が消耗品とはいえ切れても1000円くらいで買えることを考えるとかなり手軽なパーツだなという印象になった。

YouTubeで解説動画も見つけた。Box2072が製品名なのかな。

www.youtube.com

以下、出品者の解説から引用なのだけど、全然知らないことが多くて面白かった。「ジャーマン・ビンテージ」というオーディオの分野というかクラスタがあることも知らなかった。

ドイツ RFT (VEB) 社が、定評ある銘ユニットL2259 PBO/Aの良さを生かして設計・製作した比較的大き目のキューブ型オリジナル・スピーカー・システム。1960年代の製品になります。傷みの少ない良品。Pairでの出品です。 RFTは、国策企業連合体(Rundfunk- und Fernmelde-Technikの略称で、VEBやRemaなど、数多くのブランドを傘下にもっていました。戦後、SiemensTelefunkenなどの東独にあった工場の設備や技術者を受け継ぎ、音響業務用の機材を数多く手がけてきた高い技術力から、その製品は現在でも高い評価を受けています。 搭載のRFT (VEB) L2259 PBO/Aは、およそ22cm×16cmの中型のオーバル・フルレンジ。ロングランの完成度の高いモデルで、様々なシステムに搭載された銘ユニットです。同じRFTのL6506や旧チェコ・スロバキアのTESLA ARE 667と並んで、東欧のオーバル・フルレンジとしては、国内外で、おそらく最も高く評価されているユニットです。 (音の強さや演奏のスケール感のL6506、音の繊細さやバランスの良さのL2259 PBO、響きの豊かさと溢れる音楽性のARE 667といったところでしょうか。)

セッティングや手持ちのアンプとかいろいろ組み合わせてみたんだけど、安価な真空管アンプと繋いで、木製の箪笥に設置して和室にポツンと置くのが一番良い感じだった。ものすごく抒情的な音がする。妻に言わせると「過剰にエモい」ということになる。

手持ちのアンプというのが結局マランツのAVアンプとJBLのSA750という現代パワー型なので、そもそもスピーカーとの相性があんまり良さそうではない。中古でトランジスタアンプとか探してみるのも面白そう。

音は、スピーカーで鳴っているのだな、という納得がない。「箱の中で音がする」というのが近い。箱の存在がはっきり感じられる。箱が自然に響いている。普段利用している Lumina1 とかMenuet SEとかはスピーカーユニットから前の方に音が出ていて、その後ろで箱が響いている、という聞こえ方なんだけど、こいつは箱自体が鳴っているように聞こえる。そのせいか、横や後ろにいても不自然になってしまうことがない。

万能というわけではなく、バンドの編成によって聞こえない音がある気がする。ポコポコという打楽器はたいへん美しいし弦楽器もきちんと聞こえるいっぽう、電子音やシャープな金属音は弱い。中間の太いボーカルはものすごく生々しく聞こえる。なんぞ。と思っていろいろな音源を聴いてしまう。

こういうのを沼というのか。そうかも。