見た。実は通して見たことなかったんです。すみません。
面白かった。傑作とされるのもわかるし、もう、みんな見ていること前提とされているんだな、という教養感もよくわかる。
なるほど、「ワガママ放題のスカーレット・オハラ」という概念を理解しました。しかしバトラーさんもたいがいだし、黒人の幼いメイドはめちゃくちゃだし、出てくる人の造形は現代的ステレオタイプからかけ離れていて好感が持てる。黒人の描かれ方とかね。人々の背景にある基本的なものの考え方の前提というか解釈が現代の日本の我々とはかなり大きく異なっていて、それが歴史や異文化なのだなー。演出や脚本というよりも、捉え方の面白さを強く感じた。
戦争の捉え方、距離感がもうまったく違うんだよな。自分が日本人という立ち位置で感じる当事者としての戦争って言ったらもう世界大戦で、ヒコーキと海戦なわけだけど、今もウクライナで行われているような市街戦、戦線が都市を跨いで移動して行き、どっちが押してる、負けた、占領された、町全体が傷病者で溢れ返った、という風景ではない。そういう違いにハッとさせられるわけだ。
さて、帰ろう(どこに)。明日は明日の風が吹く。はい。