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日記だよ

令和五年度の秋田県のリモートワーク支援金の申請書類を眺める

を眺めながら、少し書いてみようかなと思っている。とりあえずは光回線の費用とか、いくつか申請してみようかなと思ってみています。(こういう支援あるよ、と言えれば周囲にも試しに移住してみなよと言いやすいかなと思ったんだが)これがなかなか難しい。

最初に愚痴を一つ

まず様式がdocxなどの謎の拡張子で(たぶんMS-Officeだ)提供されており、Pagesとかで開くとまあまあ男らしいフォーマットで「マジでこれでやるんすか」という気持ちになる。iPhoneでも様式ファイルがプレビューできないので大変である。Macしか持ってない初心者など一撃でダウンしてしまうだろう。

知り合いに聞いてみたら「電子化されているだけ、なかなかのものだ」という心強い言葉をいただく。そういうもんなの。

要項を読んでみる

第6章 リモートワーク支援金
(リモートワーク支援金の内容)
第36条 県外に居住する社員等に係るリモートワーク移住(以下、この章において「補助事業」
という。)に要する経費について、リモートワーク支援金を交付する。
(対象者)
第37条 リモートワーク支援金の交付対象者は、次のとおりとする。
(1) リモートワーク移住を行う社員等が、連携協定企業に雇用されている場合 連携協定企業
(2) (1)以外の企業に雇用されている場合 社員等

わかりづらいが、リモートワーク移住をやっていて、連携協定企業ではなく、社員なので (2) に該当しそう。

(補助事業の実施期間)
第38条 補助事業の実施期間は、リモートワーク移住を行った日から、補助事業を完了した日
又は2月末日のいずれか早い日までとする。

移住を行なったのは昨年12月なので含まれている。

(補助対象経費等)
第39条 リモートワーク支援金の補助対象経費、期間、補助率及び補助限度額は、別表10のとおりとする。
2 リモートワーク支援金の額は、補助対象経費の合計額の2分の1以内又は4分の1、補助上限額をリモートワーク移住を行う社員1人当たり、移住初年度は100万円、移住2年目及び 3年目は各60万円とし、予算の範囲内で交付する。なお、各年度ごとの当該支援金の額に千 円未満の端数が生じた場合は、端数を切り捨てるものとする。
3 リモートワーク支援金の額の算定に当たり、消費税及び地方消費税に係る仕入控除税額(補 助対象経費に含まれる消費税及び地方消費税相当額のうち、消費税法(昭和63年法律第10 8号)の規定により仕入れに係る消費税額として控除できる部分の金額及び当該金額に地方税 法(昭和25年法律第226号)の規定による地方消費税の税率を乗じて得た金額の合計額を いう。)(以下「消費税等仕入控除税額」という。)を減額しなければならない。
4 補助事業に国の補助制度を併用する場合は、補助対象経費から同制度の対象経費を控除する。 
5 県が行う他の補助制度との併用は認めない。

1,2,3は費用の上限について書かれている。まー上限についてはいったん気にしないでおこう。ゼロよりはマシである。4は別に国の補助が入る場合は総額で考えるよということで、これもよい。

5が怪しい。すでに県の移住補助金、リフォーム補助は受けてしまっているからなぁ。雲行きが怪しくなってきた。ただ、リフォームなどではなくインターネット利用にかかる継続の経費などは対象なのではないか、という気がする。対象の事業ってやつが「移住」そのものにかかっているならアウトだけど、一つ一つの工事とか資産取得になるならセーフみたいなところで、これは問い合わせないとわからない。(そして問い合わせたが担当者としては「正確には申請していただくしか」みたいな感じではあった)

(交付申請)
第40条 リモートワーク支援金の交付を受けようとする者は、別に定めるところにより、交付
要綱第3条に規定する補助金等交付申請書(様式第41号)のほか、別表11に掲げる書類を 添付して、知事に提出しなければならない。

まあ、はい。

(交付決定等)
第41条 知事は、前条に規定する補助金等交付申請書の提出があった場合は、当該申請に関する書類等の審査及び必要に応じて行う現地調査等により、リモートワーク支援金を交付すべき と認めるときは、リモートワーク支援金の交付決定を行い、交付要綱第6条に規定する補助金 等交付決定通知書(様式第13号)により通知する。
2 知事は、前項に規定する交付決定に当たり、交付要綱第4条の規定により、必要な条件を付 すことができる。
3 第1項の交付決定を受けた者(以下「補助事業者」という。)は、リモートワーク移住の実施 状況をウェブサイトやSNS等を通じて広く社内及び社外に情報発信するほか、県や移住先市 町村等が実施するアンケート調査やイベント等に協力するものとする。

審査はそうですねという感じ。支援金の交付を受けるとPR活動に協力しろと。まあ、それも別によい。移住したんだから、移住先の繁栄はメリットにつながる。自分が秋田をアピールすることなんて「魚と肉と米と酒がうまいです」くらいしかあんまりない。あと土地が安いですよ。ホームシアターとか構築しやすい。その他、教育とかいいらしいですね、最近はわかんないけど、昔は少なくとも秋田は基礎学力高いぜ、という話は聞いていた。いじめとかもなかったしね。いや、自分が気がついてなかっただけという可能性もあるのですが。いまいちPR感出ない気がするなぁ。

次いこう。

(準用)
第42条 第16条から第23条までの規定は、リモートワーク支援金について準用する。この場合において、これらの規定中、「移住体験実施企業」とあるのは「補助事業者」と、「別表6」とあるのは「別表12」と読み替えるものとする。
2 第33条から第35条までの規定は、リモートワーク支援金について準用する。この場合において、「(様式第38号)」とあるのは「(様式第53)」と、「(様式第39号)」とあるのは「(様式第54号)」と、「(様式第40号)」とあるのは「(様式第55号)」と読み替えるものとする。

まず準用がわからんかった。

じゅんよう【準用】《名・ス他》 適用対象として明文化されていないが、類似するものに対して、(法律などを)類推適用すること。

なるほど。

16条は「事情があって突然打ち切ることがあるよ」17条は「報告書を出してね」18条は「報告書は補助対象の事業が完了したらすみやかに出してね」19条は補助金の金額決定をこんなふうにやるよ、ということが書いている。20条は「嘘などあったら取り消すからね」21条は「合併とか相続とかで条件変わったら改めて審査するよ」22条は「関係書類はちゃんと保存しといてね」23条は「補助を受けるなら協力しろよ」となっている。これ、たぶん企業向けだな。

33条以降はサテライトオフィス整備の話で、これがリモートワーク支援金にかかっている。第42条の1の説明の書き方ちょっと間違ってるんではないかな。 33条は「交付金を使って整備したり取得した財産はちゃんと管理して届出してね」34条は「50万円以上の設備を交付金を使って取得したらその用法についてはちょっと制約するよ。目的外に使っちゃだめよ」である。なるほどよく考えたら必要そうなルールだ。35条は「取得財産管理表を5年間は報告してね」というものである。意外と面倒で、これだったらインターネット関連経費とかそういう消えるものにしか使いづらい感じするなあ。

あとは反社チェック系の話が並んでいるくらいだ。

最後のあたりに補助対象「外」リストがあった。

(上記の表にあるほか、補助対象外経費に該当する主なもの) ・土地、建物、門、柵、塀、造園又は通路敷設に係る取得、造成、整地、建築等の工事に係る経費(事務費含む。)
・上記に関する設計、施工監理に係る経費 ・知的財産権に係る経費、広告費、人件費、謝金、会議費、調査費、印刷費、施設等管理費、修理費、公租公課、システム運用管理費、書籍代、茶菓・飲食・娯楽・接待費、団体等への参加費、保険料、経費振込手数料、代引き手数料、借入金の支払利息、延滞損害金
・補助事業の実施中に発生した事件、事故、災害の処理に係る経費
・補助事業を実施する県内の事業実施場所以外の場所で発生した経費
・補助事業実施期間外に発生した経費
・経済合理性を欠く高額契約に係るもの、選定理由を欠く随意契約等に係るもの 
・1点当たりの購入単価が3万円(税込み)未満又は使用可能期間が1年未満のもの 
・車両、中古品、金券等の購入、使用料又は修理費
・実施計画に記載のない内容に関する経費
・補助対象経費と他の経費との区別ができない経費
・購入時にクレジットカード、ポイントカード等により付与されるポイント、他の取引と相殺して支払いが行われるもの、他社発行の手形や小切手により支払いが行われるもの
・親会社、小会社、グループ企業等関連会社(資本関係のある会社、役員を兼任している会社、代表者の親族(3親等以内)が経営する会社等)、代表者との親族との取引であるもの
・企業自らの売上となるもの 
・補助金の使途として、社会通念上、不適切と認められる経費 
・その他、必要性が具体的に説明できない経費

そうか、スターリンクの線通す壁の工事はダメぽいのか。(建物の工事扱いじゃないかな...)

その他、建物工事、購入単価3万円未満のもの、車両、中古品がだめなどがある。なるほど。

悪用を防ぐ必要があるのはわかるんだが、それなりにリモートワーク環境整えるときにかかるこまごまとした経費は対象外となりがち。

ざっとみた感じだと、

  • 50万円以上の財産を取得した場合には財産管理表を定期的に提出してね
    • そういうのは目的外に使っちゃだめだよ
  • 別の補助金と重複して申請しちゃだめだよ
  • 建物工事、購入単価3万円未満のもの、車両、中古品、自己発注などは対象外です

というところがポイントで、3年間の継続経費の最大1/2、整備のための経費の1/4とかが申請できるかも? という感じである。ただし毎年報告書の提出が必要となるかもしれないのと、広報依頼などがあれば対応義務を負う雰囲気。

...面倒では?

手間を考えると総額20万円以上とか交付受けられそうなら提出するか、という気になりそう。いや、スターリンクの端末費用とケーブル通す穴の壁工事とか半額出るならありがたいっちゃありがたいとは思う。

リフォーム補助金のときは工務店の人がすべていい感じに書類調べてやってくれたし、移住支援金については「移住」という事実単発の証明で100万円と金額大きめだったのでわかりやすかったんだが。あとたぶんこの補助金は雑所得扱いで申請する必要もある。

追記: 必要書類

企業側には業務予定表ってやつがあって、

リモートワークの業務内容を書け、みたいになっているのが不思議な感じだった。「日常業務」でしかないんじゃないか、と思うんだが。どういうイメージなんだろう。