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日記だよ

映画「さよならの朝に約束の花を飾ろう」

見た。

ひとこと。「約束の花とはいったい...」

先日に見たアリスとテレスのまぼろし工房の関連コンテンツとして紹介されていたので知らなかったので見てみたら同じ脚本家である。

岡田麿里さん。あれ、この人もしかして名作「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」を書いていた人では。

で「さよならの朝に〜」なんだけど、和製ファンタジーの真面目なやつの雰囲気。舞台装置についての説明は少なめ。長命種の若い女が短命な人類との人生の交錯を経て悲喜交々というテーマと、ドラゴンや不老者といった伝説の中の存在から人類社会は脱するのだという近代化のテーマと、そして「アリスとテレス」でもあった年齢差が混乱した親子の恋愛模様みたいなそういう。親子のテーマが極端に好きなんですかね?

映像や動きは綺麗。声や音響はうるさくはない感じだけど丁寧。でもなんかこう、大作というよりは小品、傑作というよりは佳作、って感じなんだよな。主人公の女性の行動動機も年齢重ねているわりにいまいち成長してない(逆に生活能力は成長している描写があるので意図的だろうとは思う)のでは、とか、母娘の愛情の怒涛で圧倒的な絶対視が胸焼けしそう(これもまあ意図的なんだろう)であるとか、セリフがあまりにもこう説明的というか肉体的というかであるとか。世界設定や背景いろいろありそうだけど劇中ではイマイチ描写されてない。具体的な小道具かなと思ったけど見終わったら比喩的な存在だったんだろう、みたいなものがちょいちょいある。羽の生えた生き物とか病気とか。

セリフが肉体的といえば、Xでちょっと見かけたこれに似た感触がある。

「オエッてなる」「嫌になる」は男性の口から出る時は体調報告やただの愚痴であるため、何かをシリアスに批判する場面でこういう語彙が出てくる場合、書き手はかなりの確率で女性です。

別に男女論を展開するつもりはないが、なんか全体的に登場人物が肉体的・感覚的だよなという印象はあった。それは「アリスとテレス」でもそうで。

でもオルフェンズの脚本ではそういう印象なかったので、これもあえて書いているのかなあ。

で、文句いろいろあるような書き方をしているけど、最後まで楽しく見られたし破綻もなくテーマ性もなるほどって感じでよくできていると思いました。あとは好みの話ではありますね。