読み終わった。面白かった。
黒祠の島
真っ当にミステリだ。久しぶりに新書サイズの本を読んだ気がする。本が閉じようとする力が強い。
面白かったのでもっと早く読んでおけばよかった〜という気持ちである。最後のあたりで「オッこいつはどういう血縁関係になってるのだっけ...」と混乱してきたけどギリギリ読めた。もうちょっと登場人物が増えたら途中で読めなくなった気がする。
行方不明になった知人の女性を探しに因習村へ突撃するという話ではあるんだが、パッとわかりやすい怪異のようなものに合理的な謎解きと説明がつけられていく裏で、それでも整理しきれない、どろっとしたやつが描き出されていく不気味さがすごかった。
くらのかみ
これもまっとうなミステリだ! こういう読み味の本はけっこう久しぶりな気がする。
最初字が大きくてとっつきづらかったけど面白かった。人間関係の図が途中で出てきて安心かと思いきや、「この人がこの時間帯にこれをやっていた」という付き合わせがやはり脳内では処理できず、途中で子供達の推理をフームと楽しく追いかける感じになっていた。
「推理小説を推理しながらみなさん読んでますか」ってのが最近Twitterであったけど、自分もけっこう推理の努力を放棄しがちな気がする。